20130813

Hara Kazutoshiのある暮らし。




東京の演奏2013によせて、
ハラさんのこと



先日受付と物販をやらせていただいた時のこと、ハラさんのCDを購入してくれた友達に「私の昨年の心のベストテン第一位のアルバムです」と言って、言ってから自分でジワジワきている「楽しい暮らし」。
昨年はホライズンの「りぼん」も出てるし、そもそも「楽しい暮らし」はもっとまえに出たアルバムだけれど、心にそっとしまっておきたいベストワン。私は2012年の季節毎をこのアルバムとともに過ごし、しずかに元気をもらっていました。

そのことを特にブログやTwitterに書いてはいないし、自分自身でも気づいたらそうだな、という感じでした。

なので、いま東京の演奏に出てもらいたいのは誰かというときに、考えるより想うのがハラさんだったのも当然なのかもしれない。

一聴すればふんわりした感じを受けるのに、「楽しい暮らし」はそこはかとなく壮絶だなと思います。
お伽話ではないけど意外とそんなリアルでもない、だけど確実に信頼できるストーリーと
耳馴染み良いくせに真似して歌うと難しいメロディ
いろんな絵を重ねて最後に一色で塗りつぶした時に生まれたかのような深み。

「晴れることのない私の影」の悲しみがあることははっきりわかるのに、何かしてもらおうとはしていない、独立した頼もしい影だけ見える。
だからこそ自分が独りの時に、この世界に行けば何にも頼ることなくただ木漏れ日とか見て、まぶしいなとかきれいだなと思うような、そんな気持ちになれた。

私が2012年に聴いた「楽しい暮らし」は、言葉だけではなく、そういう音が鳴っていた。ように思う。ぜんぶ今となれば、気づくことだけど。

私はハラカズトシさんの音楽をとてもストイックだと思っている。
イージーなリスナーにはわかりっこないストイックな世界が展開されているのだと思い込んでいる。
本当のところはよく知らないし、知れる時も来ないだろう。ハラさんが出す問題は難しいもの。
ただなんとなく、リスナーとして音楽を聴く時に自分がだいじにしたかったり欲しいと思う感覚が、ハラさんの曲の中に溢れているような、そんな予感だけしながら聴いている。
何回目でもそのくりかえしをしながらです。

「楽しい暮らし」の次に、ハラさんがどんなふうにHara Kazutoshiを綴るのか、ほんとに気になっています。
つまり次のアルバムがほんとに楽しみ。





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